BPA LIVE Vol.69 REPORT – NAKAMA –
最強のプロジェクトチーム をつくるために
「 信じる力 」トレーニング
開催日時 : 2018年 2月 15日 午後 7時
開催場所 : 上野 東京文化会館
《 講 師 》
島村 剛 氏 (ジョージ) – 株式会社ウエイクアップ 代表取締役
兵庫県出身。
筑波大学第一学群社会学類卒業。
住友銀行より株式会社日本総合研究所に転じ、同社研究企画部長を経て2004年4月より株式会社CTIジャパンの代表取締役に就任。
2008年12月に株式会社ウエイクアップ、2009年1月に株式会社CRR ジャパン、2011年2月に株式会社ザ・リーダーシップ・サークル・ジャパンをそれぞれ設立し、各社の代表取締役に就任。
2014年10月、これら4社の会社統合を実施。事業の再編により、各ブランドのシナジーを発揮しうる新たな株式会社ウエイクアップを立上げ代表取締役に就任、現在に至る。
今回のBPA LIVEは、講演型の一方向のセミナーではなく、双方向型のワークショップ形式で開催いたしました。「信じる力」のトレーニングを体験、さらに宿題を頂戴しました。
傾聴の大切さは、誰しも感じていることと思います。
しかし、当たり前のことが当たり前にできないのが人間のサガ。
当たり前のことを当たり前にできるようになることをトレーニングと呼ぶのでしょう。
「人はニックネームで呼び合うことで、親近感をもつことができます」と、
講師の島村氏は、「ジョージ」というニックネームで、相手との距離を近づけます。
この日のBPA LIVEは、参加者同志の距離が大変に近くなった時間となったように感じました。
ミヒャエル=エンデの『モモ』という本はご存知でしょうか
灰色の男たちが人々の時間や心の余裕を奪い、主人公のちいさな子どものモモがそれを取り返そうと冒険するファンタジー児童文学です。
今回のBPA LIVE は、まさに、『モモ』の世界観を感じました。
本の中で、モモが持っている特別な能力というのが出てきます。
小さなモモにできたこと、それはほかでもありません、あいての話を聞くことでした。なあんだ、そんなこと、とみなさんは言うでしょうね。話を聞くなんて、だれにだってできるじゃないかって。
でもそれはまちがいです。ほんとうに聞くことのできる人は、めったにいないものです。そしてこのてんでモモは、それこそほかにはれいのないすばらしい才能をもっていたのです。
悩みを抱えている人がモモの前にやってくると、モモは黙って聴いているだけなのに、その人自身が、自分からどんどんと話をし、最後は自分で解決策をみつけるのです。
今回のトレーニングは、この『モモ』の体験を、モモであり、相談にくる町の人たちとして、両面から経験できる貴重な機会となりました。
コーチングの手法として「傾聴」はとても重要です。
共感力とは、傾聴に集約されるのかもしれません。
ひたすらに、善悪や自分の感情を出さずに相手に寄り添うという経験は、まるで母子の関係のようです。
今回の経験は、全人類がこのような行いができれば、世界は平和で優しくなれるのではないかと思われる時間でした。
ビジネスプロデューサーは、聴こえない声を受取り、誰もが言葉にできないものを目の前に写し出さなければなりません。
その訓練(トレーニング)として、島村氏の手法は、プロジェクトをスムーズに進める上で、リーダーとしてチームを導く際に役立つことが満載です。
そして、大切な「笑顔の力」
口角を上げるトレーニングも!
「素直さが大事ですよ」と言われるように、善きことは、どんどんチャレンジする吸収力は、自己成長のために非常に大事なことです。
もう一つ思い浮かんだ言葉。
アクティブリスニングというスキルです。
アクティブリスニングとは人の話を聞き続けることで、最終的に話し手が自分で問題の原因に気づき解決策を自分で見つけれるようになる手法です。
「それは良い」とか「それは良くない」「こうしてみたら?」というような自分の意見や感情は一切消し去ります。
島村氏は、相手の話を「毛穴から発散するくらい – あなたの話を聴いていますという気持ちをもってください」と言われます。
聞き手は、自分を客観視する経験ができます。
自分が、相手の話に対して自分の心が色々に反応しているのをひたすら見続ける時間になるのです。
話し手は自分の言葉に、聞き手は自分の今の状態に、良い悪いの判断をせず、客観視した結果を心で自分に報告しているのです。
そこには、判断も、結論もなく、禅の瞑想と同じ境地となります。
ビジネスプロデューサー協会では、「禅」の力について、過去に数度、BPA LIVEを通じてお伝えしてきました。
経営者の心得としても大切な感覚です。
今回の体験(トレーニング)で、傾聴による、問題の原因と解決方法を、話し手自身が発見することができることに改めて気づいたのではないでしょうか。
もちろん、この関係性には信頼関係が非常に大切で、その信頼関係を短い時間で築くことのヒントも島村氏のトレーニングの中にあったように思います。
何もしないことに全力を尽くす
私たちは、教育現場やビジネスの中で、他人の話を聞き、それに自分なりの明確な意思表示や評価を行うことが知的な態度であり、
ビジネスでは、賛成や反対を示すジャッジ(判断力)が重要だと指導されてきました。
もちろん、それも大変に重要なことであるのは事実ですが、
心理カウンセラーの河合隼雄氏の言葉
何もしないことに全力を尽くす
という精神で、相手に対峙することを今回のBPA LIVEでは求められました。
河合氏は、心理療法の中で
「理論は勉強しなくてはいけない。しかし本当にクライエントを目の前にしたときは、理論は全部忘れなさい」
といわれていました。
カウンセリングではボーっと聞くことが、とても大事なことで、背後にはすごいエネルギーが使われています。
そのエネルギーが、相談者をよくしていきます。その人がもともと持ってるものが自然に出てくるのをひたすらに待ちます。
大切なのは、ただ待ってるだけでなく、希望を持っているということ。だから長いこと待っていてもイライラしないのです。
ビジネスプロデューサーとなるからには、矛盾するかのように見える真実を見抜く力が必須です。
どのように、その力を身につけていくのか・・・
BPAメンバーズサイトを ご訪問ください。
(詳細内容は 会員サイト(BPA PORTAL)にて ご高覧いただけます。)
(※ 注 : 会員限定サイトです)
下記 ご案内のように、3月15日(木)午後7時より、 BPA LIVE Vol.70 が、
東京文化会館にて開催となります。
次々回以降:
4月19日(木)午後7時開催 (詳細は決定次第お知らせいたします)
5月10日(木)午後7時開催 (詳細は決定次第お知らせいたします)
ビジネスプロデューサー協会 入会案内 は ➡ こちら です。
次回 BPA LIVE Vol.70 は、3 月 15 日 (木) 午後 7 時 より 開催です。
【参加申込方法】
BPA会員の方は メンバーズサイト から お申込みください。